キノコが生えてきそうなサンダルを捨てて、しまむらのサンダルに乗り換えた。
9月上旬東京滞在二日目の朝、歩いていると突然右足の踵になにか出っ張りが出来て痛くなった。
石でも突き刺さったか?とサンダルの底を見てみると、なんと釘が飛び出ていた。
京都河原町京極商店街のミリタリー系アパレルショップでたしか二千円くらいだった、
フランスだかドイツだかの昔の兵隊さんのカバンのお古かなんかをリサイクルして作ったかどうだかの、革のサンダル。
三年前の夏、当時履き潰していたユニクロのサンダルの底が擦り切れてしまったため、しぶしぶ新しいサンダルを探しに京極商店街へ行き、購入したものである。
普段あまり洋服を買ったりしないので、久々のお買い物に速攻で体力切れを起こし、
適当に入ったコンセプチュアルな服屋で適当に引っ掴んだサンダルを約三年間履き続けていた。
適当に買った割に、見た目は結構気に入っていた。
元来ケチな性分で、かつ無駄に物持ちがよいので、カバンでも服でも靴でもなんでも、一回買ったら穴が開くまで使い倒す。
そのため、ボロ雑巾のような見た目になっても平気で使い続けてしまうことが時々ある。
(ぼろぼろすぎるやろ、と人に指摘されて初めて見た目がやばいことに気がつき、ようやく買い換える。自分でも年頃のレディーとしてどないやと思っている。)
私のプライベートな様子を知っている知人の皆さまにおいてはよくご存知だと思うが、サンダルを履いた私はやけに大きい足音を立てながらぺたんぺたんと歩いていたのではなかろうか。
あれはサンダルの底がつるんつるんなせいである。
底がつるんつるんなので、雨が降ったら普通の道路でもスケートリンクのごとくずるずる滑る。
石畳や坂道なんかになるとそれはもうつるんつるんに滑るので、こちらの歩き方も地面にしがみつくような感じになる。
おまけにこのサンダルはサイズがちょっと大きい。
金具がついているがそれはただのワンポイント装飾であり、サイズ調節ができるわけではない。
階段を上り下りする最中にサンダルが脱げて裸足になったことは数知れず、普通の道を歩いただけでも脱げたりする。
足を組んだりすると、サンダルのサイズが大きいので当然つるーんと落っこちてしまう。
演奏の際、たびたび裸足になっていたのは、サンダルが足から滑り落ちてしまうからである。
裸足で演奏し場のエネルギーを直で感じるとかそういう思惑は一切ない。
ただただ、演奏中にサンダルが脱げてしまうのだ。
極め付けに、このサンダルは三年くらい履いているが、いまだに靴擦れする。
理由は先述の通り、サイズがちょっと大きいからである。
釘が飛び出たサンダルのまま三日間東京中を移動し、渋谷WWW公演、友人とのポッドキャスト収録、新作音源の制作などを完遂。
途中で泊まらせてもらった友人宅で、私の悲惨なサンダル事情を知った友人が
「サンダル貸そうか…?」と言ってくれた。
が、断ってしまった。
私は頑なにぼろぼろのサンダルを履き続けていた。
東京滞在最終日、学生時代の友人と落ち合った。
「お前サンダルぼろぼろすぎるやろ、キノコ生えてきそうやぞ、近所にしまむらあるからそこで買うか?」と友人に苦言を呈されてしまう。
新しい靴を選ぶのをめんどくさがって、釘が飛び出しキノコが生えそうなボロサンダルをなおも履き続けようとする私を、友人は半ば強引にしまむらへ連行した。
適当なの選んだらまたそれ何年も履き続けちゃうんだもん、とかなんとかぐちぐち文句を言いながら、革っぽい素材でできたベージュのサンダルを購入。
友人は私のキノコサンダルをすぐにゴミ箱へ放り込んだ。
自分でしておいてなんですが、24歳にもなって友達になんてことをさせているのでしょうか。
社会人三年目やぞ。
この文章を書きながら大いに反省しています。
今年こそかわいくて履きやすいサンダル買うぞ〜!と夏が来るたび意気込んでいるが、
2026年ももう9月の半ばである。
しまむらのサンダルは底が厚くてクッション性があっていい感じです。
足音もだいぶ静かになりました。つるっと脱げちゃったりもしません。
しばらくこれでいいかなと思ってます。
しまむら最高!
p.s. 当該キノコサンダル一足で、フジロックも韓国もなんでも全部行きました。
ありがとう、R.I.P. キノコサンダル…
